真似しちゃだめだぞ「電気自動車 プジョー e-208 で行く神奈川-愛媛 1500[km] の旅 (行き)」

EV

広大なインターネットの大河から、この記事を手に取っていただき、ありがとうございます。

インターネット社畜戦士 Mojatto です。

急激に気温が上がってきたと思ったら、また下がるという反復横跳びお天気に苦しめられている今日この頃ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

さて、タイトルにもあるように、2022-2023年の年末年始にかけまして、

電気自動車で神奈川-愛媛間を往復する

という大変無謀な経験をしましたので、そのレポート的なものを残しておこうと思います。



前提条件

使用する車両について

本来先にネタにするべき事案ではありますが・・・

本業都合で引っ越しをすることになり、行く先で通勤に車がないと厳しいという状況になったので、急遽車を買うこととなりました。

購入したのが、今回の旅で使用した車であります、

PEUGEOT e-208 GT

PEUGEOT – 208/e-208 | プジョー公式サイトより引用
https://www.peugeot.co.jp/range/peugeot-e-208.html

でございます。

ざっくりこの車を説明すると・・・

  • PEUGEOT (プジョー)ブランド = フランス車である
  • トヨタのアクアくらいのコンパクトカーである (Bセグメントハッチバック)
  • 電気自動車である

という感じの車です。

・・・は?( ゚Д゚)

※PEUGEOT e-208 自体は別の機会に記事のネタにします

ドライバー (Mojatto) について

高校生くらいの年齢で普通自動車免許(MT)を取得し、独り立ちして車を購入するまでは月1にカーシェアで軽く運転をしていたくらいのライトドライバーです。

自動車自体の知識はほぼ皆無なので、効率の良い運転方法などは知り得ていません。

無論、電気自動車(以下、EV)に触れたのもこれが初めてであり、EV界隈では必須らしい「目的地充電」「経路充電」などの考え方も、つい最近ネットを通じて名称を知った程度の知識しかありません。

運転のしかた (充電タイミングなど) について

充電タイミング

一般的に、EVは高速走行における電費(ガソリン車で言う燃費)が著しく悪化すると言われており、車種によるとは思いますが、車両側に表示される走行可能距離がほぼあてにならない「らしい」です。今回は購入した車の運用期間がそこまでない状態での移動になるので、表示される走行可能距離でなく、

「バッテリー残量メーター(棒グラフ)」側の表示を基準

に、充電タイミングの判断をすることにしました。

バッテリー残量メーター

また、当時は帰省ラッシュ真っ只中の移動であったため、長距離渋滞によって停止する・低速走行になるタイミングが多く発生することから、バッテリー残量をできる限り使い切る形での充電回数を減らす走り方はできないだろうと考え、

個人的に精神衛生が保たれる(気がした)「バッテリー残量が50%を切ったタイミング

で、最寄りの急速充電器が設置されているSA・PAで充電する、という基準で事前に充電場所を決めない形で走ることにしました。
(現状のインフラやEV自体の性質を考えると、絶対に事前の充電計画を立てておいたほうが良いです)

運転のしかた

基本的には、道路に表示されている制限速度で走行します。

記事によっては電費を優先しあえて低速で走行されている方もいますが、今回は普段どおりの運転をすることを優先して走行します。
(高速道路の120[km]区画も120[km]で走行する、という感じです)

装備の運用について(エアコンなど)

原則「寒くなったら使用し、室内が十分温まるなど快適になった段階で止める」、という感じで運用します。

空調などの装備を一切使用しないという手もありますが、当時は年末年始の冬真っ只中ということで、下手なことをすれば帰省以前に大惨事になりかねないので、あるものは普段どおりに使います。ただ、流石にずっとつけっぱなしだと無駄に電力を消費してしまうので、不要と感じたら都度止めることにしました。
(渋滞などで思うように走行できないことが目に見えていたので・・・)

このとき、空調等を使用しているときは運転モードを「Normal」、使用していないときは「Eco」に設定を変えるようにしました。

というのも、今回使用した PEUGEOT e-208 には以下の3つの走行モードがあり、それぞれで車のパフォーマンスと空調等装備の挙動が違うそうです。

  • Normal
    バランス重視のモード。電源が入ったときはこのモードが選択される。
    空調等の装備は一通り利用できる。
  • Eco
    航続距離を重視するモード。
    出力特性と空調が抑制され、送風のみになる (いまのところ)。
  • Sports
    パワーとトルクを重視するモード。
    アクセルペダルのレスポンスが向上し、航続距離が短くなる代わりに全体的なパフォーマンスが向上する (らしい)

という感じで、長距離移動をするにおいて航続距離を伸ばすことは大変重要なわけですが、Ecoモードにしてしまうと暖房が効かなくなるようです。かといって、ずっと暖房を使い続けるのも電欠のリスクにつながるので、適宜NormalモードとEcoモードを行き来して、空調の使い分けをすることにしました。

Sportモードに関しては知らん。
(まだ一度もSportモードにしたことないです。なんか怖いから。)

全体の移動経路 (行き)

まずは、ノンストップで走行したときのルートと予測所要時間を見てみましょう。
以下の画像が、それぞれ通常のルート検索経路充電を加味したルート検索を用いて、神奈川~愛媛(来島海峡大橋をわたりきったところまで)のルート検索をした結果です。

できる限り遠回りをしない経路を使用して、

走行距離 : 755 ~ 756 [km]

所要時間 (ノンストップ) : 9時間ちょい

所要時間 (経路充電込み) : ほぼ12時間

という予測となりました。

・・・ケツが無事で済まない数値ですね。

さて、経路充電を加味したルート検索について補足ですが、これはNAVITIMEの
EVカーナビ by NAVITIME
というアプリを使用して検索したものです。

EV専用カーナビアプリ『EVカーナビ by NAVITIME』提供開始 | プレスリリース/お知らせ | NAVITIME

https://corporate.navitime.co.jp/topics/pr/202207/27_5492.html

EVナビ | 充電計画、からのナビ。(アプリ紹介サイト)

https://static.cld.navitime.jp/automostorage/evdrivestorage/ntj/common/html/intro/index.html

EV向けナビアプリにしては珍しく (?) CarPlay / Android Auto 非対応な点が残念ですが、ただの平均的なバッテリー減少の傾向でなく、ユーザの車種を登録することで、車種の電費やバッテリー容量を考慮したルート検索をしてくれる優れものです。ただ、右側画像にある通り、各充電地点に到着したときのバッテリー容量の予測が、17 ~ 23%と、ギリギリの数値となっています。オフシーズンで混雑もなく、気温的にもちょうどよいコンディションであれば、ワンチャンこの予測どおりに行けるのかもしれませんが・・・

果たして、実際の充電回数はどうなったのか??

道中ログ

※この項目の内容が大変多いので、お急ぎの方は「結論」へどうぞ。

出発

ー 神奈川・横浜某所 (2022/12/28 15時頃)

出発早々メーターの写真を撮り忘れていたことに今さら気づきましたが・・・
出発時点でのバッテリー残量と走行可能距離は、

85%・238 [km]

と表示されていました。

使用している車は新車というわけではないので、理論値 (WLTCモードで 395[km]) からの走行距離の比較はできませんが、バッテリー残量に対しての走行可能距離は、この時点でそこそこ短めな印象でした。

これから高速道路に乗り、愛媛県へ向けて移動するわけですが、1回目の充電までにどこまで減るのか。どれくらいの距離走ることができるのか・・・

このときのバッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

充電1回目

ー 静岡・NEOPASA静岡SA (2022/12/28 18時頃)

NEOPASA 静岡

さて、約3時間ほどかけてようやく1回目の充電ポイント「NEOPASA静岡」に到着いたしました。

3時間走ったにしては実走行距離が150[km]ほどと引っかかるところがありますが・・・
いろいろあったんです。ええ。

充電前

では、肝心のバッテリー残量はどうなったかというと・・・

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 85% →28% (-57%)
走行可能距離  : 238 → 52 [km] (-186 [km])

「50%切ったら充電すると言ったな。あれは嘘だ。」

というのも、高速道路に入って早々、帰省ラッシュの大混雑と大規模な事故渋滞に巻き込まれまして、低速帯でうまく走れない時間が多くあったのです。事故渋滞のタイミングでは、たまたま富士山が目視できるエリアにいたので、富士山を横目に眺めながら、渋滞が解消されるまでのんびりしていました。

当時の渋滞状況
(赤線部が渋滞発生区域)

いざ充電

EV向け充電器には、長時間利用を想定した低速な「普通充電器」、高い出力で短時間での充電が可能な「急速充電器」の大きく分けて2種類ありますが、高速道路など移動経路の途中にある施設などには、短時間利用を想定した「急速充電器」が設置されていることが多い印象です。商業施設などの滞在時間が長くなることが想定されるような場所には、「普通充電器」のみや、両方の充電器が併設されています。

NEOPASA静岡には、急速充電器が1台ありました。
帰省ラッシュ真っ只中ということで、充電待ちの行列を心配していたのですが、運良く待ちがなく、すぐに充電器を利用することができました。

設置されていた急速充電器は、下の画像のようなものです。ここに設置されていたものは、そこそこ前からある機種のようです。

急速充電器 (株式会社 東光高岳製)
GoGoEV – ユーザ投稿画像より引用
https://ev.gogo.gs/detail/14809

充電の流れとしては、以下の動画のような感じです。

急速充電器は、利用時間が30分に制限されているものが殆どです。
(TESLA専用SCなど例外ありけり、混雑によるトラブル回避やバッテリー負荷考慮の上制限が設けられています)
無論、NEOPASA静岡で利用したものも30分の時間制限が設定されていました。さて、限られた時間でどこまで充電できたかというと・・・?

バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 28% →65% (+37%)
走行可能距離  : 52 → 170 [km] (+118 [km])

この充電量が平均的なものなのか、未だにわからない (環境によって大きく差が出るため) ので正確な評価をすることが大変難しいのですが、当時は出発前の値に到底満たない結果だったので、「意外と回復できないんだ・・・」と、内心現実を思い知らされショックを受けたのを覚えています。

後で知り得たことですが、冬場など気温の低い環境下では充電器そのものの保護やEVのバッテリー劣化を防ぐために、あえて充電器の出力が制限されることがあるようなので、この結果は当時の環境では平均的なものだったのかもしれません。

充電2回目

ー 静岡・NEOPASA浜松SA (2022/12/28 20時頃)

あれから40分ちょいほど走り、同じく静岡県の浜松SAにて充電を行いました。
ただ、このときの写真などの記録が殆ど残っておらず、到着時点でのバッテリー残量が確認できませんでした・・・
お腹を下してしまったのでしょうかね。

何故かはわかりませんが、このときに高速道路でよく見るあの紙カップ自販機の写真を撮っていました。
他に撮るべきもんあったって・・・

例のアレ(紙コップ自販機)

充電前

ただ、幸いにも走行距離と走行時間に関しては、MY PEUGEOTアプリ側にCSV形式でログが残っていたので、なんとか確認することができました。最近の車ってすごいですね。

バッテリー残量 : 65% →??% (-??%)
走行可能距離  : 170 → ?? [km] (-?? [km])

充電後

充電後の画像はしっかりと撮影していたようです。よかった~。
バッテリー残量が80%まで回復しているあたり、今回は50%を切ってから早いタイミングで充電できたようです。これだけ残量があれば、精神的に安心できる気がします。知らんけど。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : ??% →80% (+??%)
走行可能距離  : ?? → 224 [km] (+?? [km])

充電3回目

ー 三重・鈴鹿PA (2022/12/28 23時前頃)

鈴鹿PA (下り)

2回目の充電からまた頑張ってしまったようで、2時間ほどで140[km]ほど走り、三重県の鈴鹿PAまで辿り着きました。

この時点で時間は23時前くらい。気温がかなり下がってきていて、震えながら施設内のセブンイレブンのコーヒーをすすっていた覚えがあります。

充電前

このとき、MY PEUGEOTアプリがネットワークの都合がうまく車とつながらなかったため、充電を始めて少し後の画像になっています。注射直後の充電残量は、28 ~ 30%くらいだったと思います。

駐車直後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 80% →28% (-52%)
走行可能距離  : 224 → 66 [km] (-158 [km])

気温が下がってきていたので、これまでの傾向より悪化すると思っていましたが、意外と1回目の充電時と似たような傾向になりました。どちらかというと、加減速の頻度や作法が大きく影響していそうです。
走行可能距離の遷移に関しては、1回目の充電時とくらべて実走行距離の乖離も少なくなっているようですが・・・一体何が影響しているのやら。

EVは、ガソリン車以上に走行可能距離の予測がかなりしづらい印象です。常に表示される数値を気にするようになってしまいそう。

充電後

充電後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 28% →66% (+38%)
走行可能距離  : 66 → 164 [km] (+98 [km])

バッテリー残量の遷移は1回目の充電時と大差ないですが、走行可能距離の数値がだんだんと短くなってきました。EVの走行可能距離は、これまでの走行状況が考慮されるそうなので、気温の低下による電費の悪化が反映されているのかもしれません。

しかし、30分かけて充電して100[km]くらいしか回復できないところを見ると、純粋にガソリン車と比べるとやはり不便と感じてしまいますよね。とくに長距離移動においてはただでさえ移動に多くの時間を要するので、現行のコンパクトカーのEVでは、長距離移動よりも街乗りメインで運用するほうが、EVの特徴をうまくいかせるのかなと感じました。

充電4回目

ー 京都・桂川PA (2022/12/29 0時頃)

鈴鹿PAから80[km]ほど走りまして、京都は桂川PAに到着いたしました。

到着時間的に流石に閉店していた桂川PA

距離的にはあまり走れていませんが、出発からかれこれ9時間経過しているのと、時間的に流石に眠気MAXだったということで、桂川PAで一旦仮眠をとることにしました。

この仮眠だけでもEVならではなエピソードがそこそこあったのですが、記事のボリューム的に既に夜マ○クくらいに重くなってきているので、また別の機会に・・・

充電前

翌朝起きて、朝食をとっている間に充電をすることにしました。

昨日に時点でのバッテリー残量と走行距離は、以下の通りでした。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 66% →38% (-28%)
走行可能距離  : 164 → 80 [km] (-84 [km])

出発直後の傾向から比べて、走行可能距離の減少傾向が実走行距離と同等になってきました。
今回に関しては、出発直後の走行速度の変化が大きかったこと (120[km]速度帯の高速道路を走行したり、渋滞に巻き込まれたりなど) が要因なのかなと考えています。

充電後

一度仮眠をとって、翌日の朝に朝食を摂りながら充電することにしました。
充電後のバッテリー残量と走行可能距離は、以下のようになりました。

バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 38% →63% (+25%)
走行可能距離  : 80 → 118 [km] (+38 [km])

バッテリー残量が25%回復したのに対し、走行可能距離の増加量は40[km]ほどという、桂川PA到着までに減少した走行可能距離の半分に満たない結果となりました。これも、冬で全体的な気温が低めであったのと、これまで高速走行してきたために電費の悪化が反映された結果なのかもしれません。
(仮眠中に暖房など車内設備を使っていたので、単純にその使用分が考慮されたのかもしれない・・・)

充電5回目

ー 兵庫・宝塚北SA (2022/12/29 9時頃)

桂川PAを出て約50[km]ほど走りまして、兵庫県は宝塚北SAに到着いたしました。
距離的にはさほど走っていませんが、バッテリー残量が表示上で50%を切ったのと、前日に寒さのあまり満足に眠れなかったためか眠気MAXだったので、早めに休憩を取ることにしました。宝塚北SAに到着したときは曇りのない晴天で、車内も程よい気温になっていたこともあり、充電を始めてすぐに眠りにつけました。睡眠大事。

充電前

駐車直後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 63% → 41% (-22%)
走行可能距離  : 118 → 82 [km] (-36 [km])

バッテリー残量に関しては、前回充電時からそこまで走行していないので、こんなものかなという印象ですが、走行可能距離の遷移が、実走行距離よりも少ない結果となりました。やはり、前日の仮眠時の空調利用が計算に影響しているっぽいです。

充電後

充電後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 41% → 78% (+37%)
走行可能距離  : 82 → 204 [km] (+122 [km])

前回・前々回の充電時と比べて、出発時と同等くらいの充電量が得られました。変化があったとしたら気温の差くらいしか思いつきませんが、やはりEVにとって、気温という要素は充電・走行の両方に大きな影響を与えるのかもしれません。

充電6回目

ー 岡山・福石PA (2022/12/28 11時頃)

1時間と少しをかけて100[km]ほど走り、岡山は福石PAで充電休憩を取ることにしました。
そこまで大きな施設ではなかったのですが、時期もあってかそこそこ混雑しており、充電器にも新しいLEAFが先に充電をしていました。

福石PA (下り)
充電中の様子

充電前

駐車直後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 78% → 39% (-39%)
走行可能距離  : 204 → 68 [km] (-136 [km])

バッテリー残量の減り具合は実走行距離と比較してこれくらいにはなるかなという感じですが、走行可能距離の遷移が実走行距離との乖離がそこそこ大きく開く結果 (走行可能距離の表示が30[km]ほど大きく減少) となりました。特に加減速が多く発生したわけでもなく、一定の速度で走り続ける時間が長かったので、逆に高速速度帯で走り続けたことか影響したのかもしれません。知らんけど。
(EVは高速速度帯で走り続けた場合に電費が悪化しやすいと言われているので、妥当な傾向なのかもしれません)

充電後

充電後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 39% → 74% (+35%)
走行可能距離  : 68 → 196 [km] (+128 [km])

流石に同じとまでは行きませんでしたが、充電前までで消費した分に親しいくらいのバッテリー残量と表情での走行可能距離を回復できました。やはり、冬場は日中の気温が高い時間帯に充電するほうが、効率よく充電できるようです。
(充電器側で出力制限されている場合はこの限りではないと思われる)

充電7回目

ー 岡山・道口PA (2022/12/28 12時半頃)

約1時間ほどかけて70[km]ほど進み、同じく岡山は道口PAに着きました。
正直急いで充電するほどでもありませんでしたが、ここからしまなみ海道を渡るにあたって、EV用充電器の設置箇所が殆どないという事前情報を得ていたので、念のため渡る前に充電しておくことにしました。

充電前

駐車直後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 74% → 47% (-27%)
走行可能距離  : 196 → 102 [km] (-94 [km])

バッテリー残量の減少量に対しての走行可能距離の遷移は、これまでの傾向に似たようなものになりましたが、実走行距離とは+25[km]ほどの乖離となりました。当時若干風邪が強めであったので、その分パワーが余計に消費されたのかなと考えていますが・・・

充電後

充電後のバッテリー残量と走行可能距離の遷移は、以下の通りとなりました。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 47% → 77% (+30%)
走行可能距離  : 102 → 208 [km] (+106 [km])

バッテリー残量としては30%、走行可能距離は100[km]ほどの回復量となりました。これまで7回ほど充電してきましたが、日中の平均的な天候の条件下では、おおよそ100[km]分充電されるという傾向が掴めました。ただ、これは PEUGEOT e-208 で高速道路を走行してきた条件下での傾向なので、EVが得意とする街乗り環境下では、よりよい傾向になる可能性もありますし、一概には言えません。

到着

ー 愛媛・来島海峡展望館 (2022/12/29 14時半頃)

あれから走ること2時間。約100[km]ほど走りまして、ようやく目的地に到着しました。
しまなみ海道はこれまで走ってきた高速道路よりも制限速度が低めであったため、これまでよりも多めに時間がかかってしまいました。

無事に走りきれて良かった・・・本当に。

到着時の写真
(来島海峡展望館)

到着時

到着時のバッテリー残量と走行可能距離は、以下の通りとなりました。
地図画像上の距離とトリップメーターの距離がずれていると思いますが、”善”の心で見逃してください。頼む。

トリップメーター
バッテリー残量と走行可能距離
(MY PEUGEOTアプリより確認)

バッテリー残量 : 77% → 38% (-39%)
走行可能距離  : 208 → 66 [km] (-142 [km])

同等のバッテリー残量を消費したのは、桂川PA – 福石PA間以来ですが、このときよりも多めに走行可能距離が減少し、かつ実走行距離よりも+40[km]ほどの乖離が出るという結果となりました。これは前回充電時の傾向と同じように、風が強かった (橋を通ったのでより影響を受けやすいはず) ことと、経路の上下 (高度の変化) が激しかったことが、全体的な電費の悪化につながったのかなと感じています。

今回の旅で得られた数値的情報 (行き)

無事に神奈川 – 愛媛 (今治) 間を完走できたということで、電費やら充電回数やら、今回の旅で得られた数値的情報をできる限りまとめてみました。
無論、最初から検証目的で今回の旅を行ったわけではないので、あくまで簡易的にまとめておおよその傾向を見られる (かもしれない) というレベルの情報なので、一個人のメモ書き的な目線で見ていただけますと幸いです。

まず、所要時間と充電回数、平均の電費は、

所要時間 (概算) : 15時間40分 (予測 +4時間ほど)
充電回数     : 7回 (予測 +3回)

平均電費     : 6.13 [km/kWh]

となりました。

所要時間はNAVITIMEアプリのものより大幅に時間を要した結果となりましたが、これは途中の渋滞や充電以外の休憩時間があったので、これくらいになるかなという印象です。
充電回数も同様に、余裕を持った充電タイミングの決め方だったので必然的に増加したという感じです。
ただ、NAVITIMEアプリの予定通りに走行できるかと言われたら、実走行距離とメーター表示上の走行可能距離との差が大きく開くことや外的要因を大きく受けることを考えると・・・
今回のような「コンパクトEVで冬場に長距離の運転をする」というケースでは、バッテリー残量が20%くらいまで走行するような運用は、困難と考えます。

電費に関しては、メーカーから公称値が出ているわけではないのでなんとも言えないのですが、グーネットさんで電費の計測をした記事によると、速度制限 100[km/h]区間 (東京IC↔海老名SA) で 6.2 ~ 6.3[km/kWh]ほどという結果となっていました。これを見ると、記事の電費よりも若干悪いものの近しい値にはなっているので、ひどく悪い運転ではなかったと言えるのではないでしょうか。

【プジョー e-208】電気自動車の実力を実車でテスト!【グーEVテスト】 | 中古車なら【グーネット】

https://www.goo-net.com/magazine/newmodel/testdrive/55916/

次に、各充電地点・到着地点での実走行距離とメーター上での走行可能距離の減少量をグラフ化し、その差を算出してみました。

平均としては、実走行距離に対しメーター上の走行可能距離の減少量は+21[km]ほどの差が生じるという結果となりました。ただし、各充電地点・到着地点で生じた差はそこそこのばらつきがあるので、一定の傾向で予測を立てることは難しく、その時々での天候や交通状況によって、実際の走行可能距離に大きく影響が出ると言えるでしょう。ガソリン車にも乗ったことがある僕としては、EVではより余力を残した運転計画を立てる必要があるかなと感じました。(特に渋滞にハマったときには、バッテリー残量を気にしすぎて、神経質になってしまっていたような気がします)

※430 ~ 479[km]のあたりでマイナス方向に差が生まれていますが、ここは桂川PAで仮眠を取ったタイミングで、空調のみを利用していた時間がそこそこあるので、運転以外でのバッテリー消費が走行可能距離の計算に考慮されてしまったのが原因と考えています

最後に、バッテリー残量の傾向と充電前後でのバッテリー残量の変化量の傾向をグラフ化してみました。

棒グラフについては、各充電地点でのバッテリー残量の減少量と充電による増加量を算出して図示しています。
今回のケースでは、充電回数7回中で、4回ほど「前回充電時から消費したバッテリー残量を回復できなかった」という結果となりました。ただこれもすべてのケースでこのような傾向になるというわけではなく、以下のような要因で変化してくると思われるので、あくまで「今回のケースではこうなった」にとどまります。

  • 充電器の種類
    (普通充電器か急速充電器か。急速充電器の中でも最大出力が異なるものがいくつかある)
  • 充電器の形式
    (単体、複数台対応のものなど。充電時の出力量が接続されている車体に分配されるものがある)
  • 充電時の気温
    (気温が高すぎる・低すぎる場合は車両保護のために出力が制限される)
  • 充電時の時期
    (時期によって充電器側の出力が制限されている場合がある)
  • 充電時の車のコンディション
    (充放電を繰り返していると、車側のバッテリーが発熱し充電効率が落ちるため)
  • 車の受電能力
    (充電器の出力量に差があるのと同様に、車側にも受け取れる電力量が決まっている)
  • 前回充電時から走行した距離
    (充電器側で充電時間と出力量が決まっているため、すべてのケースで走行分のバッテリー残量を回復できるわけではない)

所感 (行き)

あまりにも道中ログが長くなりすぎたので、簡潔に今回の旅 (行き) の所感を述べようと思います。

EVそのものの使用感について

(あくまで今回使用した車種に限った話であるが)
快適そのもの。運転操作に関してはガソリン車とほぼ変わらず行える。

EVで長距離の運転をすることについて

(今回はコンパクトカーなEVであったが)
相応の充電回数が必要なので休憩を多めにとっても良いなら可能。
ただし充電設備がそこそこある地域に限る

(TESLA Model 3のようなバッテリーの大きいEVであれば、回数もほどほどにできるはず・・・)

EV特有の充電という作業について

(現状のインフラ設備の整備状況では)
満タン(100%)にはできず、1回の充電で30分(急速充電の場合)かかるこの「空き時間」を許容できる人であれば苦にならないと思う。
(または、「空き時間」を「自己研鑽時間」にするなど、「空き時間」の見方を変えられる人)

バッテリー残量や走行可能距離の傾向の不安定さについて

正直不安に思うことが多々ある。
「その場で充電場所を探す」「事前に充電計画を立てる」という行為が

苦にならない・楽しめるのであれば、現状のEVは良い選択肢だと思う。

・・・そんなところ、です。

最後のひとこと

(無理ではないが二度とこの距離は車で移動せんわ)

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